EU指令と適用国


EUの「規則、指令、決定、・・・」が適用される国

EUのREACH規則やRoHS指令等の対象国は、実はEU(欧州連合)加盟国ばかりではありません。

 

このサイトでも便宜上、分かりやすくするために「EU加盟国」や「EU域内」といった表現をしているところがありますが、実際には各々の規制類に対して適用される(対象になる)国は、「EU加盟国」だけでない場合が多々あります。

 

RoHS指令(2002/95/EC)の場合

RoHS指令(改正前の旧RoHS指令)は、EU二次法である「指令」なので、対象国はEU加盟国ということになります。
RoHS指令の原文を見てみると、第11条に「本指令は、加盟国に宛てられる。」とあります。

 

RoHS指令対象国は、2006年7月(RoHS指令施行時)では25ヶ国でした。
仮に、2014年1月現在で当てはめると、対象国は28ヶ国になるということです。(2002/95/ECは現在では廃止されているのでありえないことですが)

 

<RoHS対象国:計25ヶ国>(2006年7月時点)
アイルランド、イタリア、英国、エストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク

 

ここで注意しておきたい点は、対象国でない場合(この例の場合はEU加盟国以外の国)は、その国内で「指令」よりも厳しい規制を制定することができるという点です。

 

EU加盟国ではないノルウェーが、2007年頃、消費者向製品に対して含有禁止18物質を指定したPoHS(スーパーRoHS)の施行を目指したのは記憶に新しいところです。(結果的には施行されていない)

 

RoHS2(2011/65/EU)の場合

RoHS2(改正RoHS指令)も、EU二次法である「指令」です。

 

RoHS2の原文を見てみると、第28条に「本指令は、加盟国に宛てられる。」とあるように、基本的にはEU加盟国に対して宛てられた指令だということが分かりますが、一方で、「(Text with EEA relevance);EEA関連テキスト」とも記載があることが分かります。(「Text with EEA relevance」は、欧州経済地域関連文書と訳されることもあります。)

 

つまり欧州経済地域(EEA)の国にも関連するということで、大雑把に(簡単に)言い換えれば、EEA参加国(詳細は以下)にも同様に、この指令が適用されるということになります。

 

もう少し詳しく言うと、「(Text with EEA relevance)」と記載があったら、「EEAにスイスとトルコを加えた国」を対象として考えたほうがよい、ということです。
具体的に対象国を挙げると以下のようになります。

 

<RoHS2対象国:計33ヶ国>(2014年1月現在)
RoHS2ではCEマークの貼付を義務付けていますので、もちろん、CEマーキングの対象国もRoHS2と同じになります。
つまり、CEマーキングが必要になるEU域内の対象国は、2014年1月時点で33ヶ国です。

  • EU加盟国(計28ヶ国)
    アイルランド、イタリア、英国、エストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、クロアチア、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルク
  • スイスを除くEFTA加盟国(計3ヶ国)
    アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン
  • スイス
  • トルコ

 

規則、指令等の規制類の対象国になりうるヨーロッパ各国の連合体、共同体などは、こちらのEU、EFTA、EEAとEUの法令対象国のページを参考にしてください。

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